TMAとは?
組織マイクロアレイ(Tissue Microarray)とは、複数のホルマリン固定パラフィン包埋組織(FFPE)ブロックの任意領域より、円柱状に組織を抜き取り(コア)、各コアをパラフィンブロッ ク1個に再包埋(TMAブロック)し、最終的に1枚のスライドグラスに複数の切片を搭載したものです。
なぜTMAを用いるのか?
TMAを用いた解析は、IHC(発色・蛍光)やFISHなどの分子病理学的評価の際、実験手技による結果のばらつきの少ない画一的なデータが得られます。また、例えば標本を48枚染色する時間と試薬のコストを考えると、わずか1アッセイで48サンプルのデータが得られるTMAが非常にコストパフォーマンスが高いことが容易に想像できます。現在、免疫染色を使用した研究発表・文献の約10%でTMAが用いられています。それぞれのコアに対応する臨床データや試験データがきちんと紐づけされているTMAブロックを想像してみて下さい。そのTMAブロックから数百枚の切片を作製することができると予想されますが、それは数百ターゲットに対するアッセイが同時にまたは追加で可能であることを意味しています。論文で新規のターゲットが報告されたら、ただちにわずか1枚を染めて評価するだけで試験が完了し、報告できるかもしれません。
TMA-画像解析の必要性
多数のサンプルを一度にアッセイできるのがTMAのメリットですが、逆にその評価の方法が課題となります。多数のコアについてIHCやFISHの評価を行う必要がありますが、目視で評価するにはその労力・時間が大きな負担になります。弊社ではTMA標本のIHCを効率よく評価するためにAQUAシステムを導入し、タンパク質の発現レベルを数値で評価するサービスを行っています。
ジェネティックラボのTMA作製サービスの特長と品質
市販のTMAの品質は、問題がある場合が多いと言われています。抗原性やDNA-FISHの反応性の低下、目的の組織像が含まれていない、コアのはがれ、キズなどです。当社でTMAを作製する場合、お客様と入念な打ち合わせの上、1ブロックあたり最大48コア(2mm径)または24コア(3mm径)を抜く領域を選定します。コアの領域選定は、H&E染色像上でお客様にご指定いただくか、弊社の病理医におまかせいただくことも可能です。また、作製したTMAブロックのH&E染色標本を確認し、選定した領域が含まれていること、はがれ・キズがないことを確認しています。
市販TMAの活用
上記のように、市販のTMAは品質に問題がある場合も少なくありませんが、サンプルのリソースとしては価値があります。海外の様々なメーカーが、種々の組織・疾患領域を対象としたTMAを販売しています。また、搭載コア数、疾患群構成など製品仕様は様々で、臨床データが付随している場合もあります。実験を開始する前、また、臨床検体を収集する前に、「あたり」をつける試験にまず市販のTMAで解析してみるのは一つの選択肢です。当社では市販のTMAを用いた実績がございます。
セルブロックアレイ(CBA)との併用
培養細胞株も組織と同様にホルマリン固定後、パラフィン包埋を行い、切片化することができます。マーカータンパク質の発現の有無や、遺伝子の増幅・欠失・融合・変異などの情報が既知の複数の細胞群をTMAに搭載し、コントロールとして使用することができます。弊社では肺癌と胃癌のセルブロックアレイを開発し、株式会社免疫生物研究所から「CellularMateTM」という製品として販売しています。また、培養細胞株に薬剤を投与し、経時的にサンプリングし1枚に搭載するようなカスタムCBAを構築することも可能です。CBAのAQUAによる数値評価も可能です。
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東屋医科器機社製